日本の高齢社会に伴って需要が高まっていると言われているのが、介護業界である。そんな介護業界の現状としては、施設やサービスの普及に伴って発生している慢性的な人材不足やサービスの多様性を求められる難しさが見受けられている。
以前であれば介護業界は医療法人や社会福祉法人が経営する施設がほとんどを占めていたのだが、高齢社会に商品価値を見出した一般企業が介護業界に進出するケースが増えている。
これに伴って以前よりも幅広い特色を持つ施設やサービスが増えてきており、高齢者などサービスを利用する側にも多種多様な選択肢ができた。さらに受け入れる利用者や入居者の段階わけもできるようになったため、より専門的な介護サービスの提供が可能となった部分もある。
ただそれに伴って起きているのが、慢性的な人材不足だ。これは介護業界全体の現状として深刻な問題とされており、必要なサービスを提供できなかったり高齢者のニーズに応えられないという悩みを抱えている。また施設やサービスが増えたことによって働く側にも選択肢が増えた結果、人材不足に悩むところが増えた傾向もあるようだ。
また介護業界に対する高齢者のニーズや家族のニーズが複雑化してきている傾向があり、サービスの多様性が求められているのも現状の一つだ。これによってより細やかな介護を提供できるメリットがある反面、多様化するサービスの内容にどこまで応えられるのかが課題となっている。